自分を守るために!
以前は成人病と呼ばれていた生活習慣病は必ずしも現代病とは限りません。
確かに現代人の生活からくる特有の病気はあるかもしれません。
長生きするようになったのでがんを発症する可能性も高まりましたし、食生活もガラッと変わり、肥満が原因の疾患も増えました。
それでも同じような慢性病は大昔から人間を苦しめてきたのです。
現代のように画期的な薬や治療法も無かったですし、養生が今以上に重要だったはずです。
ですので、先人の知恵を借りて、持病をつくらない、悪化させない生活習慣を取り入れていきたいです。
コロナ禍がますます緊迫するなかで、ワクチン接種とともに、自分の身体を守るために免疫力を高める一環と考えてくださいね。
東洋医学では五労という5つに分類される労働が身体を害すると考えられています。
1.久視(きゅうし)
2.久臥(きゅうが)
3.久坐(きゅうざ)
4.久立(きゅうりつ)
5.久行(きゅうぎょう)
「久」というのは長い間、長時間、ずっと、という意味です。
1つずつ説明しますね。
1.久視 つまり、ずっと視る=目の使い過ぎ
2.久臥 つまり、ずっと横になって寝ている
3.久坐 つまり、ずっと座りっぱなし
4.久立 つまり、ずっと立ちっぱなし
5.久行 つまり、ずっと歩きっぱなし
この5つが原因となって発症しやすい病気というのがあります。
それぞれがつかさどる(担当する)臓器に関わるとするのが特徴ですよ。
ここでいう臓器とは、解剖学的な内臓というわけではなく、あくまで東洋医学の五臓という概念です。
1.久視
目を使いすぎると心臓が弱まります。
血流が悪くなり、動脈硬化なども含み、心臓の病気が出やすくなります。
また心臓は精神もコントロールしてると考えますので、メンタルの病の原因ともなります。
パニック障害やうつ病などにも注意です。
2.久臥
ずっと寝たきり状態だと肺が弱ります。
肺が弱ると気の働きが損なわれるので、ますます身体は弱まります。
身体中に気が行き渡らず、お肌の乾燥や荒れなども目立ち、顔色も青白く、いかにも病人という感じになります。
肺や呼吸器疾患に要注意です。
3.久坐
ずっと座りっぱなしでいると脾臓が弱ります。
脾臓が弱ると胃腸の働きが損なわれ、消化活動が不調になります。
栄養が吸収できず、筋肉も落ちて、力が入らなくなります。
消化器系の病気に要注意なのと、リウマチなどにも気をつけましょう。
4.久立
ずっと立ちっぱなしでいると腎臓が弱ります。
腎臓は生命力にかかわりますので、老化が早まります。
骨格や歯が弱り、腰痛や膝痛につながります。
妊娠力の低下(不妊)や薄毛なども要注意です。
5.久行
ずっと歩きっぱなしでいると肝臓が弱ります。
肝臓は筋肉にかかわるので、筋肉痛や引きつり、痙攣などを引き起こします。
およそ全身の筋肉や腱の異常は肝臓の異変です。
またストレス過多でキレたりすることもあるかもしれません。
五労によってそれぞれ五臓が疲れてしまい、病気を引き起こすというシンプルな考え方です。
現代人がとくに注意しなければならないのは
1.久視
3.久坐
ではないでしょうか。
デスクワーク、パソコン・スマホがキーワードですね。
また、職業によっては立ちっぱなしや歩きっぱなしの方も多いでしょう。
お仕事で“~っぱなし”が避けられない方は、意識してバランスを取る行動をとるのが◎ですよ!
目を酷使するお仕事であれば、仕事以外ではひたすら目を休める、サプリや食品などからも目の疲れを取るものをチョイスするなども効果的です。
デスクワークも、1時間に1度は席を立ってストレッチするとか、用事をつくって歩きまわるとか、積極的に行ってほしいです。
立ち仕事の方は腎臓を守るためにしっかり睡眠を取ることが重要。
歩き仕事の方はストレス発散を心がけ、メンタルの落ち着きを優先するようにしてください。
ステイホームだからといって、ずっと家でだらだらとごろ寝生活を送っているのも気を損なうので、身体を動かすことも大事ですし。
慢性病、持病を予防する、悪化させないためのヒントは東洋医学の教えのなかにちりばめられています。
それぞれ五労を原因とする久病を改善するために、ぜひ東洋医学を役立ててください。
具体的な養生法、治療法に関してのご相談はいつでもどうぞ!
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