応援するのが仕事?

鍼灸院に来院される方の目的はさまざまですね。

肩こりや腰痛など、どこかが痛むのを治したいという方が一番多いかもしれません。

*ぎっくり腰、四十肩、寝違い。

*膝や肘の関節症、手指の痛みやしびれ。

*手足のむくみや筋肉痛。

*疲れが取れずに、ずっと調子が悪い。

*お腹の具合がよくない、便秘や下痢を繰り返す。

*花粉症などアレルギーがひどい。

そうしたお悩みの解消を目的に受診される方が多いですよね。

そして、*不妊でお悩みの方が妊活のためにとか、*ダイエット や*美容 のためという方も増えています。

 

医療機関は普通「○○科」と分化していて、それぞれ専門的な医療サービスを提供しています。

でも鍼灸院は「なんでも科(可)」なんですよね。

最近は「腰痛専門」や「不妊治療専門」などの専門性に特化した鍼灸院も多いのですが、かといって専門外は絶対診ません、ということはありません。

メインの目的で受診されている患者さんにそれ以外のお悩みがあっても無視、なんてことは絶対ないですよね。

その時々で不定愁訴や突発的な病症があれば対処していくのが鍼灸院です。
(ですから、どんなことでも遠慮せずにお知らせくださいね!)

 

鍼灸師の役割は、上記のような症状の改善や願いを実現することなんですが、そのためには“一緒に”というキーワードが大事なんです。

つまり、鍼灸師と患者さんご本人が共に力を合わせることで希望を叶えることを目標にしているのです。

鍼灸師として技術的にできることは全力で、というのが基本ですが、それだけで100%というわけではありません。

ご本人のパートにまでは踏み込めないところがあるのです。

よく朝の出勤時に見かける高齢男性の散歩。
健康のために歩いておられるのだと思いますが、タバコを吸いながらゲホゲホと咳きこみながら歩いている姿を見て、赤の他人の私はどうすることもできずに残念な思いだけが残ります。

アクセルとブレーキ、一緒に踏んでますよね。

でも、わざわざ受診してくださった患者さんだったら、まずは禁煙をお勧めします。
喫煙は百害あって一利なしですから。

いきなりは難しいので、「少しずつでもいいので減煙から始めましょう」 とお声かけし、毎回様子を尋ねながら禁煙できるよう励ましていきます。
もちろんメインの施術も行いつつです。

それでも、減煙を実行するのはご本人なんですよね。

決して無理強いはできません。
四六時中べったり横についてるわけにはいきませんし。

はりきゅうの施術だけでなく、生活習慣の改善で身体が変わることをお伝えしていくのも鍼灸師の仕事です。

普段の生活をよくお聴きしたうえで、食べる・飲む/排泄する/眠る/身体を動かす、といった生活上の改善ポイントがあればアドバイスをさせていただきます。

長年積み重ねてきた生活習慣のせいで出てきた身体の不調、不具合って、けっこうあるものです。

積み重ねなので、習慣を改めてすぐに効果てきめんというわけにはいかないですのですが。

よりよい生活習慣だって積み重ねていかないといけないのです。
それでなかなか続かなかったり、そもそも従来の習慣を改められなかったり。

でもダメ出しはしませんし、根気強くお伝えしたり励ましたりして応援するんですよね。

やんわりと、あまりしつこくならないようにはしています。
嫌気がさしたりして逆効果にならないようにしたいですから。

お母さんにうるさく小言を言われて嫌な思いをした中学生時代の記憶がよみがえりますからね。

食べすぎ・飲みすぎだったり、甘いものがやめられなかったり、悪い姿勢や夜更かし、座りっぱなし生活を改善できなかったり、という状況でも諦めずに、やんわりと働きかけていきたいと考えています。

 

それでも、実践されるかどうかはご本人次第。
24時間見張ってるわけにはいきませんから、お任せです。

こうしたらよくなるのにな・・・
こうしなければよくなるのにな・・・

でも人間だもの、ですよね(^^)

そんな思いを飲み込みつつ、いつかきっとと希望を持って鍼灸をしています。

そして、「言われたようにしてみたら、よくなってきました!」 なんてことも実際にあり、そんな時は喜びも倍増です。

“一緒に”協力しながら目的達成できるのが鍼灸師冥利、なんですよ♪

“一緒に”がんばっていきましょうね!

 

 

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