不妊治療を始める前にやることは?
子どもがほしくて不妊治療専門クリニックを受診するご夫婦は年々増えています。
説明会に参加して、高級ホテルのような設備や頼もしい医療チームに感激してこれならすぐに妊娠できそう! と期待が膨らみます。
でも、勢いに乗って治療をスタートすると、けっこう戸惑うことも出てきますよね。
何気なく治療を始める前に、考えておいたほうがいいこともあるのでは?
妊活高齢化が進み、ニーズに応えるため不妊治療の専門クリニックが増え、以前と比べると敷居は低くなっているように見えます。
芸能人カップルも自らの不妊治療をオープンに語り、妊活ライフを詳細に伝えるブログもたくさんあります。
かなり高齢でも治療によって赤ちゃんを授かり、幸せそうな写真や動画を見ると「私も」と勇気づけられる方は多いですよね。
自分自身が順調に妊娠して、母親になり、幸せいっぱいなイメージを思い描いてスタートしたものの、意外と時間がかかる、お金もかかる、身体がキツイ、仕事や家事との両立が難しい、といった問題が出てくることも。
カップルの数だけ妊活がある、と言いますが、条件も違えば、思いもさまざまです。
実際に経験してみると、思っていたのと違う、ということもあるようです。
問題が出てきたときにどうやって乗り越えるか、それはご夫婦次第なんです。
お二人で十分に考え、話し合って、結論を出していかないと前には進めないのです。
どんな治療法を選択するかは日々決定していかないといけません。
考えたくないですが、不妊治療は意に反して、なかなかうまくいかないときもあります。
いつまで挑戦するか、という問いを無視し続けることはできません。
いつまで続ける?
どこまでやる?
卵子提供も考える?
養子縁組はどう?
2人だけの生活はどう?
そんなことも考えてみたことはあるでしょうか。
不妊治療に絶対的なプラスのイメージだけを持っていると、シビアなことに直面してダメージを受けてしまうことがあります。
なかには「ほんとうに子どもがほしいの?」「なぜ子どもがほしいの?」という根本的な疑問に立ち戻って考えなければいけない時もあるかもしれません。
あるいは、治療が成功したとして、双子(やそれ以上)ができたらどうする?
出生前診断を受ける?
高齢での子育ては大丈夫?
お金の問題、両親の介護のこと。。。
いざとなると、こうしたことは決断のために与えられる時間が少ないため、事前に考え、話し合っておくことも、その場でパニックにならないためには大事だと思います。
すべての可能性を予期して網羅しておかないといけない、というわけではないのです。
将来何が起こるかは予測不可能ですから。
ただ、「不妊治療」は一般に広まってはいるものの、実際には見えづらい問題も
含んでいます。
明るい面ばかりでもないし、一部で恐れられているような魔窟でもありません。
いろんな壁、考えないといけない事柄、決断しないといけない局面、などなど、次々に出てくるのが現実です。
そんなときに、ご夫婦がいかにコミュニケーションを取って、一緒に道を切り開いていけるかが問われます。
ひょっとして、不妊治療で一番大事なのは夫婦力では?!
辛いばかりの不妊治療にしないためにも、どんな問題に直面したとしもご夫婦で話し合い、逃げずに、一緒に歩んでいただきたいと願っています。
ご夫婦のコンセンサスも無いままに、ナニゲに踏み込んでしまうと、かなり厳しいのが不妊治療のトンネルです。
道に迷わないためにも、ご夫婦でよくよく話し合い、そして、困った時の相談相手を見つけてください。
不妊カウンセラーは、そんな時のためにいるのですよ(^^)/
いつでもご相談ください。