隠れ貧血にご注意を!
医学的な用語というより一般化して知らない人はまずいない貧血。
子どもの頃から「朝礼の時に貧血で倒れた」 なんて話を聞きましたよね。
ほんとうに?!
貧血って、どういうことなんでしょうか。
字面から「血が薄い?」「血液を構成する成分が少ない?」 といったイメージがあるかもしれません。
正確には、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンが少なくなっている、という状態のことを貧血と言います。
ヘモグロビンは酸素を身体中に運ぶ働きをしているので、ヘモグロビンが減ってしまうと身体の隅々まで十分に酸素が届かなくなってしまうのです。
隅々というと手足の指先のことかと思われがちですが、全身の組織ということです。
ですので、全身に、さまざまな不調が出てきます。
貧血=倒れる、と思い込みやすいのですが、そんなことではないんですよ。
女性でめまいを訴える方は多いのですが、立ち眩みと貧血によるめまいは別物です。
急に立ち上がった時に目の前が真っ白? 真っ暗? になって動けなくなるのが立ち眩みで、これは自律神経の乱れからくることが多いです。
急な姿勢の変化で体内の調整がうまくいかずに起きる症状ですね。
重い貧血というわけではありませんよ。
まずは自律神経のバランスを整えていきましょう!
一般的な貧血は鉄欠乏性貧血です。
がんや腎臓の病気などによる重篤な貧血との鑑別は重要ですが、ここでは女性に多い鉄欠乏性貧血についてお話ししていきます。
さて、酸素は赤血球に含まれるヘモグロビンとくっついて運ばれるのですが、このヘモグロビンを作るためには鉄が必要なんですね。
※ 無理なダイエットや偏食などで鉄分が不足するとヘモグロビンが作れなくなってしまう。
※ 成長期で作る量より消費する量のほうが多くなれば足りなくなる。
※ 子宮筋腫・内膜症などの影響で月経過多や消化器系の断続的な出血がある場合も足りなくなる。
※ 妊娠中や授乳期も栄養不足になりがち。
こうした女性特有の原因によって貧血になりやすいのですね。
20~40代の女性の約2割が鉄欠乏性貧血だといわれているくらいです。
また、明らかに貧血による体調不良を感じるほどではなくても、隠れ貧血の方はとても多いです。
気づいてないだけ、なんですね。
とくに筋腫などの婦人科系の病気があるのに気づいてなくて、ただ生理が重いだけと思っている方。
やせ願望があって厳しいダイエットを続けている、または過去に経験のある方。
食べ物の好き嫌いが激しかったり、食事は控えているのにおやつやスイーツは食べる、という偏食傾向の方。
本来の調子ではなくても、身体がその状態に慣れてしまうと不調と感じなくなるものです。
体調不良があたりまえ、基本形、みたいになってしまうんですね。
気づかずに年数が経過してしまうので、当然症状が進んでしまいます。
「何もしてないのにだるい」
「なぜか人より疲れやすい」
「じっとしていても動悸や息切れがする」
「やる気が出ないし、集中力なくなった」
「めまいや頭痛、ずっと眠気がする」
こんな症状があてはまったら要注意。
血液検査でヘモグロビン値が女性なら12.1~14.5g/dLが基準値です。
11g/dL以下なら貧血、とくに10g/dL以下は中等症から重症の貧血とされています。
なお、ヘモグロビン値が正常値範囲内でも潜在的鉄欠乏状態かどうかを知るにはフェリチン値を調べるとわかりますよ。
疑いのある方は、貧血の原因を調べて、できるだけ早く対処したいです。
自分でできることとしては、まずは食生活の改善からです!!
覚えておいていただきたいのは、人間は1日約1mgの鉄を損失します。
そのうえ、月経のある女性は、さらに約0.5mgの鉄を失います。
というわけで、食事から摂取すべき鉄の量は、月経のある女性なら11mg/日です。
吸収されやすいヘム鉄が多く含まれている肉や魚をしっかり食べることで、そのまま鉄が吸収されますし、たんぱく質が豊富なのでこれもヘモグロビンの材料となりますので一番おすすめです。
ただ、肉類だけに頼るのもバランスが悪くなりますので、非ヘム鉄を多く含む緑黄色野菜や海藻類なども吸収を高めるたんぱく質やビタミンCと一緒に摂取すると効果が高いです。
造血ビタミンと呼ばれる葉酸やビタミンB群も鉄の吸収に欠かせませんね。
隠れ貧血は不妊の原因ともなります。
妊活の基本なので、放置せず、なるべく早く気づいて対処してくださいね(^^)/
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