睡眠不足で不妊になる?
人間にとって適正な睡眠時間はどのくらいかご存知ですか?
個人差はありますが、理想は1日7~8時間といわれています。
が、そんなに寝てる人ってあまりいない気がするのですが、いかがでしょう。
実感としては、もっともっと短い方が圧倒的多数です。
でも睡眠不足は妊活には非常に不利とはご存知ですか?
世界的に見ると日本人の睡眠時間の短さは際立っているようです。
経済協力機構(OECD)の調査(2014年)では、日本人の平均睡眠時間はワースト2位、だったそうです。
(ちなみにワースト1位は韓国)
厚生労働省によると、この10年間で睡眠時間6時間未満の人が増えているとか。
都道府県別では、平均睡眠時間のワースト1位から順に、神奈川県、奈良県、兵庫県、だそうです。
東京・大阪の職場に居住地である近隣県のベッドタウンから通勤するため、睡眠時間が削られているのがデータからも見えますね。
長時間労働が一番の問題なのがわかりますが、夜更かしの原因は仕事だけではないような気もします。
実際にお聴きしていると、仕事から帰ってから食事して、すぐ寝るのはいけないからテレビやゲームで時間を潰す、という方が多いのです。
晩ご飯やその後の時間の使い方を工夫して、30分でも早く寝るようにしませんか?
まずはそこからです。
「人生の1/3は睡眠時間」と聞くと、なんだかもったいないと感じるかもしれませんが、ちゃんと理由があって、人間はそれだけ寝ないといけないのです。
睡眠の一番大きな働きは「疲れを取る」こと。
1日活動した全身(内臓も含まれています)を休ませ、また翌日に活動するための準備をします。
必要なホルモン等が分泌されて傷んだところを修復・メンテナンスし、脳も休んで記憶を整理します。
このための時間が十分ないと、疲れが取れないだけでなく、あらゆるところで不具合が出てきます。
たっぷり寝た翌朝はお肌の調子がいい、というのは女性であれば誰でも経験したことがあるかと思います。
成長ホルモンによりターンオーバーが促進された結果ですが、プリプリになるのはお肌だけではありません!
全身の細胞が元気を回復するのですよ(^^)
また、睡眠が足りないと、自律神経が乱れるため、全身の調整がうまくいかなくなってしまいます。
内分泌系も乱れるので、その2つで生殖領域がかなり影響を受けるのです。
妊活中なら絶対避けたいダメージですよ!!
男女ともに気を付けたいところですが、とくに女性はホルモンバランスが月経のリズムや排卵に直結しますので、必要な睡眠の確保が重要なのです。
美肌効果だけではありません!
日本人が全般的に足りていないとされる十分な睡眠時間を確保することだけでなく、眠りの”質”も大事なので振り返ってみてください。
就寝時間、寝付き、中途覚醒、夢、目覚め、寝起き、平日と休日の差、昼間の眠気、などなど、チェックポイントはたくさんあります。
ストレスが原因で不眠を訴える方は多いですし、熟睡感がなかったり、「寝ても寝ても眠い」という場合は良質の睡眠が取れているとは言い難いです。
しっかり眠れる工夫として、やはり規則正しい生活が第一です。
朝起きたら朝日を浴びる。
日中も太陽光にしっかりあたる。
夜は光をあまり浴びない(つまりパソコン画面やスマホから遠ざかる)。
入浴して身体を温める(就寝直前の暑すぎるお湯は逆効果)。
寝る前に軽くストレッチや深呼吸をする。
などが効果的とされています。
また、あまりにも運動不足な人は軽い運動の習慣をつけましょう。
毎日30分のウォーキングだけでもいいのです。
適度に身体を動かすことで眠りやすくなります。
ただストレスなどで神経が高ぶっていると入眠できませんので、リラックスするのが大きなポイントです。
不眠傾向の方は、寝よう寝ようとすると余計に目が冴えてしまうのでいろんな考えが頭に浮かんできたら「また明日考えよう」と流していくといいですよ。
浮かんでくることは否定したり自分を責めたりしないほうがいいのです。
これだけやってもまだ寝られない方や、寝た気がせずに不調が続く方、東洋医学の助けを借りてみるのも一つです。
夜更かしせずに早くお布団に入るのは、ご自身の努力が必要です。
その先の、良質の睡眠を確保し、妊娠しやすい身体作りに結びつけるためには鍼灸も有効なのです。
一緒に力を合わせていくのが、本当の意味で身体思いの妊活です。
その効果を実感していただきたいです。
いつでもご相談ください(^^)/