睡眠に不満がある方へ
「学生だった頃は授業中も寝てたし、夜も何時間でも寝れたものだ」
「若い時は夜寝て、目が覚めたら次の日の夕方で1日損した気分だった」
「社会人になってからは平日は徹夜もザラだったけど、週末は寝だめした」
そんな若い時分の思い出を語る方は多いですよね。
だいたいみなさん昔のほうがよく寝ていたというのが一般的です。
でも、いつからか前のように眠れなくなったんですよね。
「休みの日でも早く目が覚めちゃう。もっと寝ていたいのに」
「夜中に何度か目が覚めてトイレに行くようになった」
「眠りが浅いせいか、熟睡感がなくて疲れが取れない」
「睡眠時間が足りないのか、ご飯食べたら眠くなる」
そんな声が聞こえてきます。
安心してください。みんな同じ悩みを持っていますから。
加齢とともに睡眠時間が短くなっていくのは自然なことです。
厚労省が奨励している睡眠時間も年齢によって違うのですよ!
1~2歳児:11~14時間
3~5歳児:10~13時間
小学生:9~12時間
中学・高校生:8~10時間
成人:6時間以上
高齢になると実際の睡眠時間は6時間以下と短くなり、眠りも浅くなって途中で目が覚めることも多くなります。
目が覚めるから尿意を感じてトイレに通うことになるのです。
トイレに行きたいから目が覚めるのではないんですよ。
逆に高齢者は8時間以上の睡眠で死亡リスクが増加するそうなので、睡眠時間が長くなりすぎないようにしたほうがよいそうです。
加齢とともに基礎代謝も低下してきますので若い人ほどエネルギーを必要としなくなります。
「寝るのも体力が要るから、年取ると体力無くなって寝れなくなる」 なんて言いますが、どちらかというと逆で、「そんなに体力要らないから、寝なくてもよくなる」 んですよね。
それでも、「昔から8時間は寝ないとダメなタイプで」 とか、長い睡眠時間を確保するために夕方から布団に潜り込んでしまったりすると、結局は実質的な睡眠時間が減少しているので早く目が覚め、覚めてる時間が長くなって「寝られない!」 と感じてしまうことになります。
必要な時間以上眠ろうとしても難しいのです。
なので、あまり睡眠時間にこだわらず、もっとおおらかに捉えてもいいのでは? と思います。
朝目覚めた時にすっきりした気分で、身体の疲れも取れて、1日の生活に問題が無ければ十分です。
気になる方は午後に短時間(20分以内)の昼寝をしましょう。
1時間以上寝てしまうと、夜の睡眠に支障が出ますよ。
中高年が睡眠の問題を抱えやすくなるのはホルモンの影響もあります。
男女ともにメラトニンの働きが落ち、逆にオレキシンが活性化しやすくなるそうです。
メラトニンは“睡眠ホルモン”とも呼ばれ深い眠りや睡眠の質の向上に役立つホルモンです。
いっぽうオレキシンは覚醒させる働きがあるホルモンです。
また、女性はとくに更年期に入ると女性ホルモンの分泌が乱れ、それが原因で不眠になる傾向もあります。
そして忘れてはいけないのがストレスの関与ですね。
中高年になってくると、仕事面ではより責任が重くなる傾向や、子どもの教育や両親の高齢化など家庭内での悩みも増えていきます。
そうしたストレスが睡眠の質に影響しないわけがありませんね。
さらに、筋肉量が減ることで睡眠の質が低下することもわかってきています。
運動すれば疲れて眠れるという一時的な問題ではないので、長い目で見て筋肉量を落とさないために継続的に運動する必要がありそうです。
そして胃腸が虚弱になって腸内環境が乱れると、生理的なリズムが乱れて睡眠の質も悪くなるそうなんです。
お腹の調子を整える“腸活”が眠りにも効くんですよね。
東洋医学では主に加齢が原因で“腎”の力が衰える(腎虚)と考えますが、それがいわゆる老化現象として現れてくるのです。
不眠も腎虚が原因の症状の一つです。
時計を逆回しして時間を取り戻すことはできないように、腎虚を元の通りに戻すことはできませんが、できるだけ衰えるスピードを遅らせる努力は可能です。
すでに不眠でお悩みの方も、睡眠を改善したい方も、そして老化をできるだけくいとめたい(いわゆるアンチエイジング)方も、腎の力をコツコツと補うの(“補腎”)がベストです。
「急がば回れ」 と言いますが、実は結局それが一番早いのです。
ただし、一気に改善して、みるみるうちに若返る、なんてことはあり得ませんよ!
(そんなことを謳っている広告は眉唾です!)
加齢現象は長い時間をかけて進行していくものですから、じっくりコツコツと、焦らずに抵抗していくのが“補腎”です。
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