男性不妊は数字じゃない
妊活カップルの多くは女性がメインで不妊治療を進めていらっしゃいますよね。
(自力タイミング法も含めて)
実際に治療の中身は女性側のほうが負担が大きいので病院への通院も検査も多くなります。
男性は、最初の検査や採精の時ぐらいは病院に足を運んだことがあるくらいでしょうか。
それも検査未受診や、自宅での採精だったりするのかもしれませんから、一度もないかも?!
今でも子どもを望む患者さん(女性)から「夫が検査を受けてくれない」 という声を聞くことがあります。
“男のプライド”的な何かが邪魔をしていることもありますし、仕事が忙しくて無理ということも。
もちろん、クリニック受診に必ず同行するパートナーもいらっしゃいますよ。
かなり貴重な、レアな存在ですね。
現実は、妊活の主導権は妻にあり、妻の考えに従う、合わせる、できるだけ協力する、というケースがほとんどです。
検査を受けてみると男性不妊が判明することも少なくありません。
そこから妊活スタートだとまだいいのですが、もうすでに妊活を始めて数年が経過、ということも。
タイムリミットのある女性にとっては非常に大きな時間(と労力+お金)のロスです。
とくに高齢不妊が増えているなか、必ずご夫婦同時に詳しい検査を受けるところから妊活をスタートしていただきたいものです。
精液検査の結果、無精子症などの重大な問題は無く、「これくらいなら人工授精あるいは体外受精であれば大丈夫でしょう」
という結果が出ることもありますね。
実はこれがかなり曲者、と考えています。
男性としては、検査結果が“お墨付き”と受け止めがちなんですよね。
自分には問題が無いことが証明された、みたいな。
でも、検査の標準値の下限というのは最低値なので、ギリギリの検査結果ということは、かなり悪い条件だということになります。
決して“お墨付き”の無罪放免ではなく、赤信号だと認識していただきたいのです。
そして、数値は良くても遺伝子レベルまで詳細に調べたわけではありませんので、実際のところの精子の“生命力”はわからないのです。
これは男女ともに言えることですが、精子も卵子も、見た目や数値で“生命力”がわかるわけではありません。
受精して、着床し、子宮の中で成長して出産に至るような“生命力”を有しているのかどうか、結果が出てみないとわかりません。
だからこそ、検査結果に満足しないで、“生命力”=妊娠力を上げる努力が必要なんですよね。
身体がボロボロなのに、精子だけ元気いっぱい、“生命力”にあふれてる、なんてことはありえませんから。
男性不妊じゃないから精子だけ渡せばお役御免、というわけではないんです。
女性は少しでも妊娠しやすい身体をつくるために、毎日努力をしていますよね。
食べ物やサプリ、適度な運動や、冷え予防などなど、できるだけのことをやっています。
不妊鍼灸や整体や漢方や、ヨガやヨモギ蒸しや、ほんとうにたくさん。
身体づくりをして、卵の質を改善して、妊娠しやすくなろう、という気持ちは本物です。
そんな涙ぐましい努力が無駄にならないよう、男性ももっとご自身の身体のことを気遣っていただきたいのです。
妊活中の男性からよく聞かれる「妻に協力してる」 というのは、手伝ってる、という意味に近いでしょうか。
邪魔はしない、という意味では困ります。
協力という言葉を使うとしたら、「お互いに協力し合う」 でなければね。
引っかかる、という女性が結構いらっしゃいますよ。
“協力”じゃなく、自分のこととして、主体的に、動いていただきたいものです。
妊活はご夫婦がしっかりコミュニケーションを取って、お互いに協力し合ってこそです。
実際には女性側の役割が多かったとしても、少なくとも、妊活に対する意識の温度差が無いように。
男性の妊活での役割は「お手伝い」ではありませんよ!
ご自分でできることを探して主体的に動いてくださいね。
そして、自分できることの代表はご自身の身体作りです。
未来のパパたちの意識と身体の改革が進みますように(^^)/
なかなか妻の言うことには耳を傾けてくれない夫たちにお困りの女性陣のみなさん。
妊活で夫婦喧嘩してヒビが入るのも本末転倒ですし。
そんなご夫婦のために、当院は女性専門ではありますが、男性のカウンセリングも行っています。
妊活カップルのお役に立てますように。
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