いつ産んだらいいのですか?

女性の一生のなかで一大イベントと言っても過言ではない【妊娠・出産】
子どもの頃から自分が母親になることを想像していた方も少なくないでしょう。
オトナになったらみんな結婚して自然と母になると信じていたけれど、
実際オトナになってみたら、そう簡単ではないことに気が付きます。
人生において、妊娠・出産は思い通りにはいかないことの一つです。
悩みどころの“適齢期”について考えてみましょう。


新しい高校の教科書に初めて「卵子の老化」という言葉が登場するそうです。
これまで中学生や高校生には望まない妊娠を避けるための”避妊”を重視した
性教育がなされていましたが、それだけではだめだという意識が高まり、
妊娠・出産に関する教育が始まろうとしています。
男女の差無く高等教育を受け、就職して、バリバリ働く女性が増えました。
とはいえ、企業のなかで一人前に仕事ができるようになるには、
けっこう時間もエネルギーもいるものです。
先のことを考えても、ある程度キャリアを積んでおかないといけないし、
必死で突き進んでいるうちに、30代、40代となっていることもあります。
晩婚化が進み、結婚と同時に不妊治療をスタートされるカップルも。
「卵子の老化」が一般に広く知れ渡るようになり、
心配になってクリニックに駆け込むということもよくお聞きします。
切羽詰まった方もいれば、なかにはまだ「そのうちにできるはず」と
のんびりな方もいらっしゃいますけれども。
きちっと生理があるうちは大丈夫と思いこまれている方もおられるのですよね…
生物学的な妊娠・出産の“適齢期”は20代前半~半ばくらいなんですが、
現代女性でその範囲内に産める方が減少しているのは時代の流れです。
そこを嘆いても仕方がないですよね。
少子化の原因がすべて女性のせいにされては困ります。
妊娠・出産の“適齢期”は、年齢だけでは決められないのです。
“高齢”と言われるようになったとしても、産める体制が整ってこそ、です。
なので、私は本当の妊娠・出産“適齢期”は人によって違うものだと思います。
「○×歳だから」「経済的な準備ができてから」は通用しないことがあります。
外部条件だけで妊娠・出産できるわけではありませんから。
あえていうなら、それぞれの身体の状態が一番で、
そのうえで周辺事情が許すなら
、だと思います。
社会全体で、カップルができるだけ早く望む家族を持てる体制づくりを
進めていかないといけませんし、
いま現時点でがんばっている高齢ベビ待ちさんのこともサポートしないと

両方大事なんです。
そして、実年齢/体年齢やさまざまな条件なども考え合わせて、
的確なアドバイスや支援が必要になります。
おおまかですが、
20代後半~30代前半の方だったら、気長にじっくり身体づくりに取り組むのが
一番おすすめです。
がむしゃらに仕事に励んでこられた方こそ、身体のケアが必要ですし、
まだ若いからこそ、時間をかけて回復して立て直しすることが可能です。
そして、そうして取り戻した元気な身体が出産後も役立つのです。
ただ、必ず事前に、ご夫婦ともに必要なスクリーニング検査を受けておくことです。
お若い方でも子宮奇形や卵管閉塞、無精子症などのトラブルがあることに気づかないまま
タイミング法だけで何年も費やしてしまうことがありますので
油断は禁物です。
当院では、病院では何も問題がみつからなかった方であれば、
体質改善していけばかなり早く良い結果が出ることが多いです。
30代後半になってくると、”焦らず、急ぐ”必要も出てきます。
専門クリニックの力も借りつつ、身体のコンディションも整えていく感じです。
お身体の状態に合わせて、負担を減らしていくことも大事ですね。
パートナーの方も同世代または年上なのでしたら、
歩調を合わせて治療していかれることもおすすめします。
「卵子の老化」だけでなく、「精子の老化」もあるのです。
まだ焦る必要はありませんが、できるだけ早くよい結果に結び付けられるよう、
ご夫婦で協力しあうのが大切ですよ!
40代以上の方は、いち早くご自分に合ったクリニックを選び、
適切な検査を受けることから始める妊活になります。
高度生殖医療も前向きに検討していただきたいのですが、
ホルモン剤や排卵誘発剤で卵の質が上がるわけではありませんので、
やはり身体全体のバランスを整えることが必要になってきます。
西洋・東洋の医学を併用することによって、効果を高めてください。
時間が経つほど厳しくなりますが、40代でもお身体は個人差が大きいので
過信せず、絶望せず、落ち着いていきましょう。
当院でも40代に妊娠・出産される方は増えています。
ただ、心配なのは加齢とともに増加する流産率や早産の危険です。
安産できるよう、そしてその後の子育てにスムーズにシフトできるよう
“守り”の治療が大事です。
専門クリニックの不妊治療は”攻め”の治療になります。
40代の妊活こそ、攻守両方に力を入れていかれることをおすすめします。
最後に、どの年齢の方も、どんな状況・条件の方も、
忘れずにいていただきたいことがあります。
使いふるされた言葉かもしれませんが、
赤ちゃんは「つくる」ものではなく、やはり「授かる」ものです。
肩に力を入れすぎても、頭が割れそうになるほど考えても、
自分の思う通りにならないときもあります。
かえって余分な力が抜けたときに、来てくれる赤ちゃんもいるので、
思いつめずに前を向いて歩いていってくださいね(^^)/
ご夫婦で歩調を合わせて。
そして、お二人の夢がかなうよう、私も全力でサポートさせていただきますよ(^O^)/

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