不妊/妊活鍼灸が目指すのは?

アメリカでは体外受精を受ける人たちの約47%が鍼灸を利用しているそうです。

イギリスのハリー王子とメーガン妃は少し前にお子さんが誕生されたばかりですが、結婚される前から鍼に通っておられたそうです。

東洋医学といえば本場の中国に次いで日本で盛んなのかと思ったら、実は欧米諸国のほうが受け入れられているのでは?という気がしてきます。

日本では最近になってようやく“不妊鍼灸”という言葉も目にするようになってきましたが、鍼灸自体が一般的ではないため、受診される方はほとんどまだ初体験です。

鍼灸がどんな効果をもたらし、何に役立つのかも聞いたことはない、想像もできない、という方がほとんどなのです。

妊活、不妊治療は心身ともに、そして経済的にも負担が大きく、できるだけ早くよい結果を出すことが求められます。

できることがあれば何でも取り入れて、がんばれるだけがんばる!
という思いから、整体、ヨガ、ウォーキング、などとともに鍼灸にも白羽の矢が立つわけです。

鍼灸自体は非常に歴史が長く、西洋医学が入ってくる前は日本ではメジャーな医療でした。
ですが、近代以降さまざまないきさつから、現在では代替医療の一つとなり、経験したことがない人が大多数となってしまいました。

注射針のイメージから、ハリといえば怖い、痛い、さらに怪しげ、といった印象を持たれていることも多いのですが、実際に受けてみると全然違った印象を持たれるに違いありません。

そうした先入観をできれば捨てていただいて、不妊鍼灸の目的や役割を踏まえたうえで、上手に利用していただけたらと願っています。

生殖医療領域の発展は目覚ましく、検査や治療法、医療機器、医薬品など、すべてにおいて日々進化し続けています。

それでもなお、“妊娠”は未知の部分が多く、高度生殖補助医療(ART)を受けても妊娠率は100%にはなりません。
ひょっとしたら、10年先、20年先には確率がもっと上がっているかもしれませんが、現時点での最先端医療を持ってしても成功しないことがあるのは事実です。

それはなぜかというと、医療技術の失敗というより、卵子や精子側の問題が原因だからなのです。

他の動物と違い、人間にはどうしても妊娠に至らない卵子や精子が必ず存在しますし、妊活高齢化も加わり、さらに条件は悪くなっています。

西洋医学では卵子や精子の質を上げることが難しく、そこが限界を作っているようです。

鍼灸では、卵子や精子だけに注目するのではなく、人間の身体全体を見ていきます。
その人の底力を持ち上げていき、自己治癒力を強めていきます。

そうすることで弱った内臓も元気を取り戻し、ダメージを受けたDNAを修復することにもつながりますし、徐々に卵子や精子の質が上がっていくのです。

また、緊張や不安をほぐし、リラックスすることで自律神経のバランスが整い、良質の睡眠が確保されるようになり、血流やホルモン分泌も整っていきます。

不妊鍼灸は、その人自身が持つ力を底上げすることを目指しています。

ARTと合わせて受けることで可能性を引き上げることが不妊鍼灸を利用する目的です。

漠然とした表現ですが、まさしく妊娠力を上げるのが不妊鍼灸なのです。

もし体外受精を受ける準備を始めるのでしたら、男女ともに3か月前から不妊鍼灸を。

卵子や精子の成長に合わせて、最低3か月です。

不妊鍼灸の役割を理解したうえで、ぜひお試しください(^^)/

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