無月経は治る?

規則正しく生理が来るのは女性の健康にとって非常に大切なことですね。

けれども、酷い生理痛があったり、不規則だったり、けっこう悩ましいことが多いですよね!

お仕事や生活にも影響が出て「鬱陶しい」と感じたことがある女性がほとんどではないでしょうか。

生理が来ない状態といえば、妊娠したか、出産して授乳中か、あるいは更年期で閉経したか、という原因であれば生理的な無月経です。

どれにもあてはまらず、18歳以上で初潮がない場合は原発性無月経、今まであった生理が来なくなった場合は続発性無月経、どちらも病的無月経として対処しなければ!

 

無月経の原因はいろいろ考えられますよ。
自己判断せず、必ず婦人科で診断を受けてくださいね。

主だった原因のおおまかな分類です。

1.視床下部、下垂体の問題

遺伝子疾患、あるいは心因性の機能障害、体重減少性無月経、腫瘍など

2.子宮、卵巣の問題

遺伝子疾患や奇形、あるいは子宮内膜炎、抗がん剤・放射線治療後など

3.抗うつ薬、抗精神病薬など薬剤の使用

特定の薬剤が原因で無月経の原因となることがありますのでご注意ください。

 

続発性でとくに多いのが多嚢胞性卵巣症候群、そして早発卵巣不全です。

 

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

卵巣に小さな卵胞が連なって詰まり排卵できず、月経不順や無月経、不妊の原因となります。
脳下垂体から分泌されるホルモンと、卵巣から分泌されるホルモンのバランスが崩れ、排卵が障害されると考えられています。
インスリン抵抗性があり、高インスリン血症や脂質代謝異常を伴うことがあります。
特徴としては、男性ホルモン値が高い、肥満傾向、血糖値が高い、多毛などとされていますが、あてはまらないこともあります。

体重過剰な場合は食事や生活改善をして減量することで改善できることがあります。
妊娠希望の場合は排卵誘発法や腹腔鏡下卵巣多孔術、メトフォルミン投与で糖代謝能を治療する方法などがあります。

 

早発卵巣不全(POF)

40歳未満で無月経となる疾患で、早発閉経ともいわれます。
何らかの原因で卵子が急激に減少、たとえ卵子があっても発育が障害されてしまう疾患です。
自己免疫疾患、染色体異常、医原性(卵巣の手術や化学療法、骨盤への放射線治療によるもの)など。
ほてり、のぼせ、動悸などの更年期症状が見られることがあります。

女性ホルモンが欠乏している期間が長くなると骨粗鬆症、脂質代謝異常症、心筋梗塞などの心配が出てきますので、ホルモン補充療法が適切です。

 

さまざまな理由で停止してしまう生理。
続発性の場合、早く治療すれば比較的早期に回復できる可能性もありです。
急激なダイエットや、過剰なストレスが原因になって停まるケースなど、放置せずに対処してくださいね。

 

婦人科受診が苦手とか、ホルモン療法はいやなので鍼灸でなんとか、と希望される方もいらっしゃいます。

鍼灸治療が適用かどうかについては、長期間停止しているケースは西洋医学でも難しいことが多いのです。
したがって東洋医学的なアプローチでも当然厳しいのが実情です。

後悔しないように、来なくなったら3ヶ月を目途に早め早めのお手当を!

とてもナイーブな女性の身体、とくに内分泌系はデリケート。
生殖機能は女性としての全体の健康な条件が揃ってこそ健全に働くのです。
だからこそ、規則正しい排卵や月経周期は女性の健康のバロメーターなのですね。

ご自分の心と身体を大切に労わってくださいね(^^)/

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