NIPT前に夫婦で話し合いたいこと

妊娠への道のりは、人によってはかなり辛い、悩みの絶えない長い行程。
出口の見えないトンネルとも言われるほどです。
治療に関して日常的に決断を迫られ、緊張の連続でもあります。

それでも夢がかなって妊娠できたら、それまでの苦労が報われる気がしますよね♪
ようやくさまざまなことから解放される・・・

・・・というわけでもないのです、実際は。
妊娠してからも悩みは尽きません。

ずっとハラハラドキドキの連続です。

そしてたいがい、“いきなり”出生前診断を受けるかどうか決断を迫られることになるのです。

もちろん出生前検査にもいろいろ種類・段階があります。
でも一番みなさんが悩まれるのは「新型出生前診断(NIPT)」ではないでしょうか

検査は採血だけですので簡単ですが、“陽性”の結果が出た方はほとんどの方が中絶を選ぶという実績の、重たい検査です。

悩んだ末に。。。

もちろん受けると決める前にご夫婦で真剣に考えていただかないといけないのですが、共通してみなさんが引っかかるのが「障がいのある子どもの親になる」自信の無さ・「親亡き後」の心配です。

「自分たちではとても障がい児を育てられない」「自分たちが死んだら子どもが路頭に迷う」 と心配される方がとても多いのです。

 

でも、それはもしかすると、「障がいのある子どもは親だけで育てないといけない」「一生誰にも助けてもらえない」 と思い込んでいらっしゃるのではありませんか?

裏返せば、日本では“自己責任”論が幅を利かせていますが、あなた自身も、世の中の障がい者は家族が全部引き受けて誰にも“迷惑”をかけないのが筋だと考えていらっしゃいませんか?

 

NIPTでわかるのは3つの染色体疾患のみです。
21トリソミー、18 トリソミー、13 トリソミーですね。

検査でそのどれかの疾患は見つからず(=陰性)生まれてくる子どもも、成長過程でどんな病気や怪我といったトラブルがあるか、それは一生不明です。

考えたくはないことですが、それが現実。

自分も含め、誰にでも病気や怪我で障がいをもつ可能性はあしますので、そうした時のセーフティネットがコミュニティや社会、国の存在ではないでしょうか。

誰にも“迷惑”をかけずに一生を終える人なんて、いるのかな? と考えてみていただきたいのです。

「陰性」と「陽性」のあいだにあるものは何でしょうね…

 

確かに、わからないことばかりで不安になりますよね。
ほとんど知識が無いのに大事なことを決めることなんて、到底無理です。
時間も無いし、パニック状態で早まった決断をすることになりまねません。

大事なことは、後悔しない選択を、ご夫婦お二人でされることです。

納得がいくまで話し合っていただくしかありませんし、そのためのサポートは躊躇せずに受けていただきたいのです。

 

実際はいざとなるとそんなに時間がありませんので、今から情報を集めるしかありません。

まずは、21トリソミー、18 トリソミー、13 トリソミーとは? を知ることからです。

とくにダウン症候群のお子さんを育てるご家族の情報はたくさん見つかるはずですので、ぜひ親御さんの体験談を読んでいただきたいです。
もし機会があれば、直接会いにいってお話を聞いていただきたいです。

そしてできれば当事者の方の声も。。。

 

まずはネット検索でも、図書館をあたってもいいので、ぜひ調べてみてください。
当院でも参考になる書籍を貸し出ししています。
誰にも相談できない方はお話もうかがいます。

「自分はそんな器じゃない」「自分にできるはずない」 と考えるのは知識も経験も無いからかもしれません。

知らないことは無条件に恐ろしいのですから。
まずはその段階を脱出しましょう。

 

検査を受けない選択をされたとしても、生まれてすぐにはわからなくても数年経ってはじめてわかる疾患、障がいもあります。

無事出産して育児をしていくなかで障がいや病気がわかったお子さんの親御さんが、「親になるということは、覚悟できるかどうかだと思います」 とおっしゃっているのを聞いたことがあります。

お子さんに何があっても受け入れて、いろんな人たち、社会を巻き込みながら、子育てをしていく覚悟は必要かもしれません。
それはすべての子育てに共通しているのではないかと思います。

途中で「こんなはずじゃなかった」と生まれてきた命を逆戻しすることはできないのですから…

 

妊活中の今の段階では「自分のこと」として考えることが難しいかもしれません。

でも、もしかして? と想像してみると、さまざまな疑問や思いがあふれてくるかと思います。

実際に検査を受ける前には遺伝カウンセリングも必ず受けていただくことになっていますが、それだけでは十分でないこともあります。

今からご夫婦で足並みをそろえていくためにも、お二人で時間をかけて話し合ってください。
テーマは「検査を受けるかどうか」ではなく、「親になる覚悟」になるかと思いますよ。

検査の結果だけに終始してしまうと、安易に「“陽性”=中絶」という結論に至ってしまうことになりかねません。

「親になる覚悟」だったら、今からでも考えてみることはできますよね。

妊活期間とは、そんなことにも時間を費やす貴重な準備期間なんです。

どうか納得のいく妊活を(^^)/

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