高齢妊活を躊躇する方へ
高齢妊娠・出産のリスクや産後の回復力についてなど、30・40代のベビ待ちさんに妊娠前に知っておいてほしいことが多々あります。
母子ともに命の危険もあるわけですから、絶対安心ということはありません。
それでもなお我が子を胸に抱きたい気持ちを捨てきるのは難しい。
実際に高齢で待望の赤ちゃんを授かった方々のお話に耳を傾けてみませんか?
卵子の老化とともに、夢(妊娠)がかなったとしても胎児の染色体異常が原因となる流産が増えていく。
胎児に問題が無くても切迫早産で入院を余儀なくされたり、妊娠高血圧症や妊娠糖尿病のリスクが高まるのが高齢妊娠・出産の現実です。
妊娠・出産は個人差が大きく、お若い方でも難しいケースはありますが、確率的に、高齢の方はハイリスクだと認識しておく必要があります。
それは理解したうえで、それでも子どもがほしいという気持ちを捨てきれない… という心境に偽りはないです。
とてもよくわかるのです。
実際に高齢出産された方々の体験を聞かれたことはあるでしょうか。
産休に入るまで仕事や家事などの心身への負担は予想以上です。
不妊治療を受けていることも職場に伝えられなかった方だと、とくに初期の微妙な時期、つわりの時期を乗り越えるのは至難の業です。
やはり職場の理解は大きなサポートになります。
できれば不妊治療を受けていることも含め、なるべく早い段階で会社や上司に伝えることをおすすめします。
そして、お産も万全の態勢でなければいけません。
一生に一度の思い出づくりにサービスがゴージャスな産院を選ぶより母子の命を最優先できる設備の整った病院でのお産を選択していただきたいもの。
お産はほんとうに何があるかわからないのです。
「(県立や大学)病院にしてよかった」という声は数多く寄せられています。
苦労の末に、ようやく授かることができた小さな新しい命と、ご自身の命を危険にさらさないように、優先順位を間違えないようにしてください。
産後の赤ちゃん受け入れ態勢は大丈夫でしょうか。
ご夫婦ともに40代以上であれば、ご両親も高齢となりますし、頼るのが難しいこともあります。
初めは初孫を迎える意気込みが強くて張り切りすぎて、身体を壊してしまうご両親もありますよ。
あまり負担をかけすぎないようにしたいものです。
いわゆる産後の肥立ちも、加齢とともに時間がかかることが多いです。
がんばり屋さんが多いだけに、無理をしてしまいがちですし。
まずは母親の「孤育て」にならないようにすることが大事です。
父親も育休を取ることも真剣に考えていただきたいですし、仕事よりも家族を優先する時期だと認識を新たにしてください。
その他にも、借りられる手はいくらでも借りましょう。
公的・民間の家事育児援助サービスや、これまで培ってきたネットワーク力を活かして友人やご近所さんの手も借りましょう。
子どもは社会で育てるべきなのです。
経済的な余裕やネットワークは高齢カップルのメリットです。
若さ・体力で補うことができなければ、そうした強みを発揮して産後を乗り切っていくべきですよね。
また、これまでの豊富な人生経験を活かして子育てができるのも強みです。
多くの高齢出産ママたちを見ていると、親としての視点にゆとりがあるのを感じます。
これまでの治療の達成感や長年温めてきた育児シミュレーションも手伝ってか、精神的に落ち着きがあるのが特徴的ですね。
これから始まる子育ての場面で、きっと役立つ経験もたくさん積まれてきています。
体力は自信無くても、豊富な知識や経験、手際の良さ、ネットワーク力など自信が持てる分野をたくさん持っているのが高齢出産カップルだと言えます。
逆にもし現時点でその自信が無いのであれば、今から意識して身に着けませんか?
そして、体力もつけていきませんか?
不安で落ち込んでいるだけの時間を、もっと前向きに使うことができます。
妊活をするということは、人生を考えることにつながります。
冷静に人生設計を考えることは非常に重要なことなのですから決して無駄にはなりませんよ。
ただし、人生は思うようになるところと、ならないところがあるものです。
すべて計画的にはならないのが人生ですよね。
だから、「子どもがいる人生」と「子どもがいない人生」と、どちらについても、いいところとよくないところ、両方を考えてみることです。
もし今から子どもが生まれたら、自分が老いたときに子どもがまだ自立できてなくて苦労させるのではないかと心配される方がいらっしゃいました。
でも、子どものために、老けこまずにずっと元気でいようと努めるのが高齢カップルです。
子どもって、生きがいになるのですよ。
元気の源なんです。
その時のために、今から身体づくりを始めましょう(^^)/
不妊治療とその後の人生のために。
だから、高齢妊活を応援しています!!