不妊治療で五月病?

五月病とは、4月に大きく環境が変わった新社会人や新入生などに起こりがちな
「適応障害」のことで、ちょうどGW頃に生じやすいことから、こう呼ばれています。
でも5月に限らず、いつ起こってもおかしくはありませんし、新人さんでなくても
「新しい環境とそれによって引き起こされる不快な現象」が引き金となって
発症することはあるのです。
まさしく、妊活をしている人にも起こりやすい状況ですよ!


新しい環境でのストレス。
意を決して不妊治療を開始したときって、そうですよね。
クリニックでの説明会や検査で頻繁に通院しだすため、
仕事や家事の都合をやりくりしたり、初対面のドクターやスタッフ、
身体のしくみや治療の流れを覚えたり、服薬や注射を間違えないようにしたり、
やることが一気に増えますね。
慣れないことばかりですが、これで妊娠できると希望を持って
やる気とエネルギー、時間もお金も投資するわけです。
ただ、がんばりも長くなっていくと疲れるのは当たり前です。
完璧主義の方や、がんばり屋さんは特に、とことんやってしまうため、
心身の消耗が激しいのです。
五月病だって、真面目な人や自分の気持ちを抑えてしまう人は
なりやすいようです。
人の評価を気にする方も危ないです。
きっと、失敗を恐れず、ある程度”適当”にできる人ほど
五月病には縁が無いのだと思います。
不妊治療では「人の評価」は”妊娠”という結果(評価)です。
評価が芳しくないとき、強い挫折感を感じてしまいます。
「もうだめだ」
「私はだめだ」
そんなふうに自分にダメ出しをして塞ぎこんでしまい、
思いつめているうちに抑うつ症状が出てくることが多いです。
五月病も”軽度のうつ”と考えられていますが、
ベビ待ち中の抑うつも軽度で済むのなら誰でも経験する通過点
かもしれません。
ただ、治療が長期になり、何度も挫折を繰り返すと、
本格的なうつ病を発症していくこともあります。
そうなると妊活どころではなくなってしまいます。
そのまま継続しても良い結果が出るとは思えませんし、
さらに深みに陥っていくことも考えられます。
できるだけ早く心身の休息、回復のための対策を講じていただきたいです。
“軽度のうつ”でも気にしないふりをしたり軽く考えたりせず、
早い段階で軌道修正できるように気を付けてくださいね。
「そのうち」と思っても、良い結果が出ないと事態が良くなるとはいえません。
ご自身の楽なペースを早くみつけ、無理せずに妊活をしていけるよう
軌道修正ですね。
不妊治療は、がんばっただけの結果が伴うものではありません。
うまくストレス発散しながら、気持ちも身体も楽にして、
希望を失わずに進めていただきたいと願っています。
新社会人も新入生だけでなく、ベビ待ちさんも、がんばり過ぎは禁物ですよ!!
肩の力を抜いていきましょう(^^)/
そして、すでに抑うつ症状を強く感じていらっしゃる方は
できるだけ早く、専門家の治療を受けてくださいね。
何もやる気が起きない、眠れない、食欲不振・過食、イライラがおさまらない、
疲れが取れない、人と会うのが億劫、そんな症状に心当たりはありませんか?
いきなり心療内科を受診するのはハードルが高すぎであれば、
まずは誰かに相談してくださいね。
また、鍼灸は心の病にも効果がありますので、
不妊治療と併せて、いつでもご相談ください。

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